11/05/2015

№53 なぜ起業準備すべきなのか

   日本の景気は、今年の4月以降停滞しているようです。中国人観光客の「爆買い」、失業者の64カ月連続減少、というニュースを聞くと、ちょっと不思議な気がします。
   私の本業は、経営コンサルティングですが、コンサルティング業界では人手不足です。大手コンサルティング会社などは、未経験者をにわかコンサルタントに仕立てて、顧客企業に送り込んでいる状況です。
   コンサルタントを使う企業は、経営に余力があるうちに、人口減少を前提にした業務改善をスタートしています。少数精鋭の正社員を残し、足りない作業は、契約社員、派遣社員、アルバイトでも回せる態勢にするのです。今、正社員だといっても実は安泰ではないのです。
   かつては給料の高い40代、50代がリストラの対象になりましたが、そのために日本のメーカーは、技術の流出を招きました。グローバル企業ではノウハウや経験の少ない若手からリストラするのが常識です。サラリーマンは、勤めている会社で頑張るだけでは、危ないです。
 
   固定費である正社員の給料を減らして、変動費化することで、企業はリスクを減らしています。しかし、この改善活動が進むと、景気が悪くなると、一斉に解雇が進み失業者が続出します。
   オリンピックの翌年は、開催国では例外なく景気が悪くなるため、外国人投資家は、日本脱出を図っているようです。また、日本人でも、高額所得者は、住居や納税地を海外に移してリスクを減らしているようです。定期的な給料をもらっているうちに、起業の準備をするなど、景気悪化に備えるべきです。
(画像は、総務省統計局)