固定費である正社員の給料を減らして、変動費化することで、企業はリスクを減らしています。しかし、この改善活動が進むと、景気が悪くなると、一斉に解雇が進み失業者が続出します。
(画像は、総務省統計局)
海外でのスモールビジネス/起業、運営、支援に関わる個人、企業向けのブログです。 For those who are concerned to startup, operation and support of International small business. English version coming soon. 成長するマーケットと関わる上でのヒントや、必要情報を提供します。 筆者が、ビジネスで関わってきた韓国、台湾、香港、シンガポール、タイ、中国、ベトナム、インドネシア、フィリピンなどアジアをはじめ、世界各国での知見を共有します。
海外投資のリスクというと、為替や、格付けによる安全リスクが一般的です。しかしながら、世界経済が巨大化し、リスク要因も複雑化してきました。
まず、地勢学的リスクがあります。例えば、米中が戦争状態になったとき、日本列島は、中国に対する防波堤として戦場になる可能性があります。北朝鮮が崩壊すると、大量の難民が漂着するでしょう。
次に不確実性のリスクです。経済の規模が小さかった戦前ならば、恐慌から回復する可能性がありますが、現在の巨大な経済は、要素の組み合わせが多すぎて、人知をもって予測できません。10年以内に人工知能が解決するかも知れませんが、そのときは、開発一番乗りが一人勝ちして、残りは貧困層に脱落します。
つまり、極端な状態が起きる可能性があります。すでに時代遅れな、マルクス共産主義による分配が復活し、北朝鮮のように鎖国をする国が増えるかも知れません。21世紀以降のスーパーパワー、中国とインドの選択に世界の未来がかかっているかも知れません。
日本と同様に経済が低迷しているユーロ圏では、国の家計に当たる財政に、厳格なルールがあります。ユーロ圏では、ギリシャなど財政破綻した国を、他の加盟国が助ける必要があるため、落伍する国を作りたくないのです。
ユーロ圏では、財政赤字はGDPの3%、累積赤字は、GDPの60%を超えると是正勧告を受けます。日本の場合、2014年の財政赤字はGDP比、6.6%、債務残高は、233.8%です。EUの基準では、日本は財政破綻国家です。
では、なぜ日本はギリシャのように、経済が崩壊していないのか。それは、ギリシャと異なり、日本は借金し放題の国だからです。債務の残高は、1,000兆円を超えていますが、日本国民の金融資産は、株高の影響もあり、1,700兆円を超えています。これはアメリカに次いで世界第2位の規模です。
日本国民の資産が大きいので、日本円の信用性が高いのです。乱暴な論理ですが、いざというときには、国民の資産で国の借金を帳消しにできる訳です。遠くない過去に日本は、国民の金融資産を消滅させた実績があります。1948年に新円切り替えにより、現在の価値で、1人当たり100万円を超える金融資産は、消滅させられました。
2020年以降、急激に悪化する日本経済。ハードランディングが避けられない場合、最悪の事態も視野に入れておいた方が良いかも知れません。日本人は近い未来は悲観的、遠い未来には楽観的ですが、その時になってから慌てても、遅いことは歴史が物語っています。
日本ではTPPを受け入れると、農業が壊滅すると、ニュースになっています。実はTPPに関わらず、日本では農業は衰退気味です。理由は、後継者不足です。両親が農家でも、子供は農業をやりたがらないのです。
農業をやりたくても、できない事情もあります。日本の農業は、秋田県の大潟村、長野県の川上村や北海道の十勝地方等をのぞくと、生産性が低くて、収入が低いのです。ですから副業で収入の低さを補います。農家は163万戸ありますが、そのうち副業を持つ兼業農家が118万戸です。
日本の高度成長時代は、道路などのインフラ投資が多かったので、建設業が農家の主な副業になりました。しかし、国の財政難で地方の仕事が減っているので、兼業農家が成り立たない。それが農家の後継者不足の要因の1つです。
元々、明治時代に日本で産業革命が起こるまで、日本人の大半は農民でした。江戸時代の日本の人口は、約3,000万人ですが、その8割以上が、農民です。それは、他に仕事がなかったからです。産業の発展とともに、製造業、サービス業に雇用がシフトするのが一般的です。逆にいえば、仕事を選択できるようになるのです。
一方、発展途上国では、仕事の種類が限られているので、農業に留まる人が多いのです。インドネシアやフィリピンでも、農業従事者は、3割以上います。農村ではそれ以外に仕事がなく、仕事が選べないのです。都市に出てきても、住居コストが高いし、学歴やコネがないと就職できなかったりです。しかし、人口が急増する途上国では、いずれは製造業が発展し、消費の中心になる中間所得層が急増はずです。(下表は、日本の農業就業者推移、出所は総務省統計局)