12/08/2014

№23 品質過剰と、グローバル化

   先週末、一足先にクリスマスパーティーに参加しました。その際に引き出物でいただいたのが、嬉しいことに、日本が世界に誇る愛媛県今治産のタオルでした。製造元の池内タオルは、原料も無農薬、無化学肥料の綿花を使っているので安心です。

   さらに感動したのは、スイスの商品安全性テスト機関のOeko-Tex Standard 100の中で、最も基準が厳しい幼児用商品対象のclass1の認定を受けていること。塩素漂白ではなくオゾン漂白で、重金属を含まない染料を使用していること。製造に必要な電力が風力で、最終洗浄には石鎚山の地下水を使っていることです。

   日本製品の品質は、世界一といわれますが、世界一厳しい消費者が、製品企画、原料調達、製造行程にこだわったメーカーを育てたとも言えます。もちろんその分コストはかさみます。誰もが買える訳ではありませんが、価格競争に巻き込まれずに済みます。

   サービスの分野でも日本式は、世界一繊細かつ、機微に富んでいます。日本の地図では、日本が世界の真ん中にありますが、世界的にはfar east (極東)であり、辺境です。高品質製品、ハイレベルなサービスが成熟したのも、この地政学的要因が、大きいのです。明治維新に至るまで、日本は他国の干渉をほとんど受けず、独自の消費者文化が構築されてきました。

   グローバル標準からすれば、日本製品、日本式サービスは、品質過剰といわれることも、少なくありません。しかし日本人が海外ビジネスに関わる際に高い信用を得ている理由が、過剰ともいえる品質の高さにあることを、忘れてはなりません。

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